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プロツールス、空間系エフェクターの衝撃
レコーディングにおける花形機種といえば、
空間系エフェクターのリバーブ、ディレイ
といったところでしょう。
この「空間系」という言葉、最初聞いたときには意味がわからず、
「?」という感じでした。
しかし、自分が実際にリバーブやディレイを使うようになると、
「!」と納得行くようになりました。
まだ、DTMを使ったことがない方、使っているけれど、
どうも意味がわからないといった方、
今日はその辺を説明しましょうね。
実際に私がプロツールスに出会ったころは、
アウトボードのリバーブやディレイは高嶺の花の存在でした。
よくスタジオで見かける空間系エフェクターの雄、
レキシコンは350万円という値段がついていましたし、
ちょっとしたヤマハのディレイがほしいと思っても、
かなりの値段がついていて、
個人で買うということは現実的ではなかったのです。
スタジオにいってもレキシコンは
調整卓の前面に偉そうに置かれていて、
それを触れるのはエンジニアさんだけだとか。
ディレクターやプロデューサーは間違ってもレキシコンに
触るようなことはなかったように思われます。
だいたい、リバーブやディレイは難しい計算式など使って
使用されるような場面が多かったので、
一体何が何やらわからないというのが現実でした。
「すいません、今度のミックスにレキシコンが
あと4台必要なので、レンタルしておきましたから、
よろしく」
などとエンジニアさんに言われ、
「わかった、OK」などと答えるのですが、
レコーディングして1週間も経つと、機材のレンタル会社から
1台3万の機材代4台分、
請求されたりして、
まあ、機材というのは高価なものだという印象でした。
つまり私は23年に渡ってかなり高額なアウトボードの
リバーブやディレイを使ってきたにもかかわらず、
その実態がわからないという状態だったことを、告白します。
しかし、大抵のプロデューサーたちは
そんなものだったようにも思えます。
ところが、です。
プロツールスが登場して、自宅でもリバーブやディレイがいじれるようになり、
SOUND & RECORDINGマガジンが発刊になると、
その実態がにわかにわかるようになってきたのです。
最初、プロツールスのリバーブをボーカルに自分でかけてみると、
ボワンと声が広がって、
スタジオのような響きになったことを覚えています。
リバーブをかけると、声がCDのようになるんだ。当たり前のことですが、
その当たり前がなかなか理解できなかったのが現実です。
調子に乗ってディレイをその上からかけてみる。
なるほど、どんどんCDのようになってゆく。
そりゃいくつかの問題はあります。たとえば、
ボワンとなりすぎているので、リバーブやディレイ成分をすくなくしてゆくと、
あれあれ、CD感がすくなくなってしまった。しょぼいってところでしょうか。
じゃ、リバーブ成分を残したまま、
どうやったらボワンというのをすくなくするか、
何て、技なわけです。
そういえばエンジニアさんがディレイのタイミングを
計算式で出していたけれど、あれって何だろうとか。
答えを言います。
あれは、曲の持っているテンポとディレイの
タイミングを合わせていたんですね。
BPMが60なら、1拍はいくつとか、計算していたのです。
そんなことを学び始めてやっとわかったことがあります。
ドラムや声やベースやピアノは、
音自体、交じり合うことはないのです。
じゃ、CDみたいにどうやったら混じるかっていうと、
リバーブとディレイです。
リバーブとディレイがあって、
やっと音楽になるといっても過言ではありません。
わたしたちの生活だって、
そうなっていると思いませんか?
試しにパンと両手を部屋の中で叩いてください。
残響ゼロの特殊な部屋でない限り、
ちいさな残響が残ります。
つまり、スタジオという残響が極端に制限された場所で
レコーディングされた音をつなぎ合わせるのが、
リバーブとディレイだったのです。
空間をつなぎあわせる。
だから空間系エフェクター。
なるほど、実際に自分でDTMをいじってみて
やっとわかる言葉だったんですね。
それでは、次回はアナログレコーディングの模様の最終回。
今井翼くんのミックスについて、書きましょうね。
☆上記の写真は私が使うことが多いレキシコンPCM81です。
以外と廉価で手にはいるお薦めのエフェクトです。
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22 Oct 2008 / プロデュース
Posted by hajima @ 10:11 AM
