喉を乾燥させないようにしましょう
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たいてい、喉を一度壊して金銭的な被害にあったことのある
ボーカリストは、風邪のシーズンになると、
マスクをはなしません。
私のスクールの生徒たちにも
そうした知識は広まっていて、
やってくる生徒やってくる生徒が
みんなマスクをしてくるので、
ビルに住む住人たちは
一体何の集団なのかと
いぶかしがっていることでしょう。
手洗いとうがい、そしてマスクの着用は、
ボーカリストなら当然のガードだと思います。
ただ、昼間活動しているときはそれでよいのですが、
寝るとき、どうしたらいいか。
寝るときもボーカリスト、喉を乾燥させないように、
というのが、私がボーカリストに言うことです。
寝ているとき、
呼吸をするたびに乾燥した部屋から入ってくる
乾いた空気が声帯を痛めます。
ちょっと危ないかなと思ったら、
マスクをして寝るようにしましょう。
マスクをして寝て起きた朝は、
思った以上に喉が楽なことに気付くでしょう。
もう一つのオススメがあります。
これは「ボーカル・アーティストの王道」にも書きましたが、
鼻孔拡張テープ、つまりブリーズ・ライトです。
今、近くに商品説明があるので、ちょっと書いておくと、
■ 鼻のつまりに…「鼻孔を拡げ、鼻スッキリ!」
■ 就寝時に………「いびきを静め、快適睡眠!」
■ スポーツ時に…………「酸素摂取量アップ!」
となっています。肌色のちいさなテープで、
中に二本のプラスティックバーがはいっているせいで、
バランス良く鼻孔を引き上げて、通気率を31%アップ。
皮脂や汗にも剥がれにくい、
低刺激性の粘着剤を使用となっています。
実際、就寝前に鼻に貼って寝ると、
顔や首の筋肉がよく休まって、
それによってさらに体を
深く休めることができますよ。
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~楽曲のBPMについて~
メンバーが集まって実際に音を出すと、
制作が一番気にしているのが、テンポです。
デモテープで打ち込んだサウンドと
人間がたたき出すサウンドには
微妙な誤差を生じることが多いのです。
実際にデモと同じテンポで演奏してみて、
違和感がないか、判断することが、重要です。
私はPONYCANYONに入社したとき、
先輩のディレクターから、こう教わりました。
「ヒット曲のテンポはひとつしかない。
ヒット曲のキーはひとつしかない」
確かにその曲のテンポはひとつしかないことは、
後日、ディレクターとして何曲も制作してみて
実感することになりました。
それだけテンポに関しては
真剣に向かうようにということです。
このテンポを決めるのは、
録音装置であるプロツールス(ソフトです)
から出てくるBPMのクリックがすべてです。
このBPMという単語はこれからも何度も出てくるので、
覚えておくようにしましょう。
スタジオに入って、「この曲はどれくらいのBPM?」とか、
「このBPM、ちょっと早いンじゃないかな」
などと使われることが多々あります。
BPMとは1分の間に何度ビートを打つかという目安で
Beat Per Minuteの略です。
バラードなら60、ミディアムなら100、
早いダンスミュージックなら120以上。
ロックのイケイケなら160、なんてのもあります。
なーんだ、1分の中に60がバラードなら、
61だろうと63だろうと、大差ないじゃないですか。
何ていっている人の声が聞こえてきそうです。
実際にリムズマシンを使って
100に設定して聞いてみてください。
次に101に設定して聞いてみてください。
その微妙な差は最初感じられないかもしれませんが、
それが36小節続くと、差は大きなものになってゆきます。
よくカラオケにいって、
オリジナルより早いカラオケを発見すること、ないですか。
あれは音源制作者がオリジナルのBPMを
間違って検出した結果です。
そうした違和感が、曲全体のイメージをも変えるということです。
ちなみに私は、アーティストが書いてきた曲を、
リズムマシンを使って、
アーティスト自身に検出してもらいます。
そうすることによって、
より正確にBPMを検出することが可能になるからです。
通常使っているのはDrBeatのDB-90です。
これは便利で、単なるリズムマシンではなくて、
自分が叩いたリズムのBPMが
いくつなのか正確に検出してくれるのでスグレモノです。
さて、次回は、仮歌(かりうた)についてお話しますね。
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~one last try/スティービー・ホワン
スティービー・ホアンの
コードの流れを見てください。
Gm→F→Dm7→Ebというコードが
2小節の中に二拍づつ置かれているのを
ひとつのかたまりとすると、
Aセクションはそのかたまりが
4回繰り返されています。
たった4つのコードで
Aセクションが出来ているわけです。
Bセクションを見てみましょう。
同様に、まったく同様にGm→F→Dm7→Eb
というコードが2小節の中に
二拍づつ置かれているのがわかります。
Cセクションを見てみましょう。
これもGm→F→Dm7→Ebというコードが
2小節の中に二拍づつ置かれて3回繰り返され、
最後の2小節でCm7とEb→F7となっています。
この曲はGm→F→Dm7→Ebというコードが
合計11回繰り返されて
制作されているという特徴があります。
最後のEb→F7の流れは、
2番へ向かう代表的なコードの流れで、
特にF7はGmのダイアトニックから外れていて、
むしろ、Gmとレラティブな関係
(Gmはbが2つの調、同じくBbもbが2つの調で、
親戚関係にあります)に当たるので、
戻った感じがメジャーにいくのかと思わせる
仕組みになっています。
たった4つのコードの流れだけで
Aメロ(ヴァース)とBメロ(プリコーラス)、
Cメロ(コーラス=サビ)を制作しているのは、
R&Bにはよく見かけられる手法で、
コードの起承転結がないということは、
グルーブを強調できるという利点があり、
UKのホアンは、R&Bの手法で音楽制作をしていることが
わかります。
みなさんも、このコードでメロディを
作ってみたらどうでしょうか。
コツは、ヴァース、プリコーラス、コーラスをすべて
8小節づつと決めること。
頭の中で、ここは出だしのメロディ、
ここはサビだから盛り上がるという計算をしながら
作曲してみることです。
単純なコードの流れですが、それだけに自由度が高く、
今風な作品が出来るはずです。
それでは、次回は
ホアンのボーカルについて話ます。
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~one last try/スティービー・ホワン
HVAの生徒さんが、面白いアーティストがいると、
スティービー・ホアンを紹介してくれました。
「口コミ王子」って言われていて、
あまりの曲の良さに世界中からブログへの書き込みが殺到し、
MyspaceやYoutubeへのヒット数はミリオンを越え、
ネットや口コミで話題になり、
大型CDショップでは、
即日ソールドアウトと、噂の口コミ王子が出現したのです。
これって、制作者のある意味の夢の存在ではないでしょうか。
だって、実態がなくて、何の実績もなくて、
スターがネットから生まれたのですから。
そんなスティービー・ホアンの音源をチェックしてみると、
いろいろなことが分かります。
どんなことが分かるかっていうと、
まず、コードの話をしましょう。
彼のトラックは変幻自在、さまざまに変化しますが、
全体にはさわやかで覚え安いメロディがポイントです。
ならば、そのコードの流れを取ってみましょう。
全体がA,B,Cの3つのセクションに分かれていて、
各セクションは8小節となっています。
コードの流れは2拍づつGm→F→Dm7→Ebとなっていて、
2小節でひとつの単位になっています。
それが4回繰り返されて、Aセクションが出来上がっています。
同様にBセクション。
最後のCセクションはGm→F→Dm7→Ebの組み合わせが3回続いたあと、
Cmが1小節、Ebが2拍、F7が2拍という作り。
たった5つのコードでこの曲は作られているのですね。
これが彼の大ヒットアルバムの1曲目に置かれた彼の代表作です。
ここにホアンの魅力がすべて詰まっているといっても過言ではないのです。
とりあえず今日は、ホアンの音源を聞いていただき、
このコード進行を頭に叩き込んでいただくことが、先です。
では、次回。
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メンバーが6時に集合し、
そこから最初にするのが「音決め」です。
一番大切なのは、ドラムの音決め。
ベースやギター、ピアノなどは単純に
他の楽器との音量の調整で済むのですが、
ドラムはドラムという楽器自体がバスドラム、スネア、ハイハットの
三点セットにタムタムが通常は2つ、シンバルと6つの楽器の集合なので、
そのひとつひとつの音量をそろえるだけでも時間がかかります。
上手なドラマーは、6つのタイコのバランスが最初から取れていますが、
そうしたドラマーは意外とすくなく、通常は何かプレイしてもらうとバスドラが大きすぎたり、
スネアが小さかったりして、この調整だけで30分かかってしまうことはよくあります。
ギターにしても音色ごとに調整をします。
クリーントーンとディストーションは音量が全然違いますし、
ソロとバッキングでも音量は異なります。
使うエフェクターで音量が変るので、
その調整も事前に行っておきます。
約1時間かけてすべての楽器の調整が終わると
やっとバンド全体の音を出してアレンジの確認にはいることが
できるという具合です。
私が最初にレコーディングというものを経験したのは、
大学の1年生のときでした。
今のように練習スタジオが簡易的なレコーディングが
出来るようにはなっていなかったので、
レコーディングスタジオは高値の花の存在。
それでもアルバイトして貯めたお金を使って、
自分たちのバンドをレコーディングしようということになったのです。
知り合いの人にお願いして1時間3万円のところを2万に負けてもらい、
赤坂のスタジオでレコーディングしたのですが、
その時のレコーディングの計画は、
音決めから最終のミックスダウンまで、
全体で2時間という過酷なものでした。
学生なので全然お金がなかったのです。
その時立てた私のレコーディング計画。
スタジオに30分前に集合。
音調整10分。
バンド全体で音出し。1曲5分で1曲につき3回レコーディングしてよいものを使う。
全部で2曲レコーディングする予定で、30分。
ギターとキーボードのダビングが2回づつで各々20分づつ。
ボーカルは2回歌うだけで2曲なので、20分。
最後にミックスダウンは1回限りで2曲なので10分。
ところが実際にドラマーは下手だったので音が決まらず、
1時間たっぷりかけてやっとエンジニアの方のokをもらい、
結局2曲レコーディングするつもりが1曲しか出来ず、
それも後できちんとミックスしたほうがいいよと言われ、
結局は後日2時間のミックスの時間を取って
やっと1曲だけレコーディングした、
苦い経験があります。
はじめてレコーディングされるバンドの方、
音決めに時間がかかるということを
知っておいたほうがいいでしょう。
その時レコーディングしたドラムサウンドをクリックすると聞けます。
さて次回は、いよいよバンドが音を出すところから説明します。
