• 27 Jan 2009 /  サウンド分析  / 



    Franz Ferdinandの「Ulysses」をMTVで聞きました。
    ちょっと不良っぽいヨーロッパ風の青年バンドが
    夜の街に遊びに出ているような映像で、
    サウンドがいいですね。

    何故私が彼らのことを取り上げたかというと、
    そのポップさにあります。
    ロックバンドなのに、4つ打ちビート。
    これって、新しくないですか?

    ちなみに「4つ打ち」とは音楽の伴奏テクニックのひとつで、
    一小節に1拍のリズムを4回打つことになります。
    たいていの場合、ドラムのバスドラと
    ベースがユニゾンで4つ打ちます。
    その曲が8ビートならハイハットを8回、
    16ビートなら16回叩くことが多いです。
    しかし最近は1小節に16回ハイハットを叩くドラマーは
    すくなくなり(せせこましい感じがするのでしょうね)
    8回叩いて他の楽器で(たとえばギターのカッティングとか
    パーカッションとかで)16ビート感を出す
    というのが定番になりました。

    私が興味をもったのは、
    最近の音楽は住み分けがはっきりしてきていて、
    ロックなら8ビート、R&Bなら16ビートというように、
    このふたつは混在しないことが多いのですが、
    Franz Ferdinandは全然おかまいなしに、
    ロックの音をさせながらダンスビートをたたき出します。

    調べてみると、UKのスターです。
    どうして最近、カッコイイと思うものはUKなのでしょうか。

    2001年 スコットランドのグラスゴーにて結成。
    「フランツ・フェルディナンド」という名は
    第一次世界大戦勃発の要因となった
    “サラエボ事件”で暗殺されたオーストリア皇太子の名前。

    2003年9月 英国のインディ・レーベルDominoから
    シングル「Darts Of Pleasure」をリリース。

    2004年1月シングル「Take Me Out」をリリース。

    同年2月 デビュー・アルバム『Franz Ferdinand』をリリース。
    インディー・レーベルからリリースされたにも関わらず、
    一週間で80000枚を売り上げる。
    これを機にUKシーンは活力を取り戻す。
    若者たちはフランツにならってシャツを”タック・イン
    (=ズボンの中に入れること)”し始め、
    ロック/ポップ/ダンスの垣根は取り払われた。
    「近年最も熾烈な入札競争」(米 Billboard誌)と
    言われる契約争奪戦を経て、USエピック・レコーズが巨額にて
    フランツ獲得に成功。。
    アルバム発売を前に全米ツアーは次々とソールド・アウト。

    2005年9月2ndアルバム『YOU COULD HAVE IT SO MUCH BETTER』をリリース。
    日本ではSONYウォークマンのCMソング/キャラクターに抜擢される。

    2009年1月 3年半という長いインターバルを経て、
    3rdアルバム『Tonight: Franz Ferdinand』をリリース。

    どうぞ興味のある方は3rdアルバムのリード曲
    「Ulysses」を聞いてみてください。
    この4つ打ちダンスビートがいかに覚えやすくて
    キャッチーなメロディの上にのっかっているかわかることでしょう。

    私はこれを聞いたとき、1979年、ロッド・スチュワートが
    ヒットさせたアイム・セクシー(原題:Da Ya Think I’m Sexy?)を
    思い出しました。
    あのトム・ダウドの代表的なプロデュース作品です。
    この曲もダンステイストのロックチューンで、
    4つ打ちのベースとドラムが魅力でした。
    こういうのを「ポップ」というのですね。
    単なるロック、単なるダンスとは違った合体技です。

    「Da Ya Think I’m Sexy?」はビルボードホット100の
    チャート首位に1979年2月10日から4週間勝ち続けました。

    やっぱりUKは面白いですね。

  • 23 Jan 2009 /  サウンド分析  / 



    いきなりパンチある歌声を聞いて、「これ誰」状態の私でしたが、ひさ
    しぶりにエンターテイメントに徹したビデオを見ました。
    歌って踊って、顔よりルックスよし(ゴム球みたいです)経歴よしで、
    これならメジャーデビューするでしょうという感じのアリーシャです。

    ARISHIAのTHE BOY DOES NOTHINGをごらんになりましたか。
    あのセンターで踊っている女性がアリーシャです。(たぶんこう
    読むのだと思います)

    ブラックの血が混じっているようで、体形とか顔つきが全然白人的では
    ないので、そう思うのですが、オリンピックの体操の選手を思わせます。
    ああ、ここまでの身体能力を芸能の世界は求めているのだと感心しま
    した。
    彼女のビデオをYouTubeで探してみると、結構す。
    バランスのよいスタイルで、それがこきみよく動きます。
    これだけのスタイルをもっていながら、これだけ踊れる
    って、すごいですね。
    だって、ちょっと町を歩けば、すぐ声をかけられるでしょう。
    「モデルどうですか?」とか、「女優どうですか?」とか。
    でも、彼女、ずっと踊りと歌のトレーニングを受けてきたんですね。だ
    から、今の彼女があります。
    これだけ踊れて歌えるというのは、相当なレッスン量でしょう。

    サウンドはジプシースイングです。
    これって、ジャンゴ・ラインハルトが流行させたジプシーの独特な音階
    で作られたモードで、それとエイトビートの合体技。それをなぜか2009
    年にUKのアイドルが歌いました。
    彼女はUKで、ミスティークのボーカルとして活躍。
    解散後、ソシアルダンスの世界でスターになりました。
    UKはソシアルダンスの本場なのですね。
    現在31歳。努力が作り上げたエンターテイナーです。

  • 11 Jan 2009 /  サウンド分析  / 



    MTVで福原美穂の「雪の光」を聞きました。
    いいですね。
    声がちょっとハスキーで
    裏表を行ったり来たりする歌唱法。
    マライヤ・キャリーを思わせます。

    メロディーは
    起承転結がしっかりついた
    覚えやすいもの。
    一聴しただけでは何で
    「雪の光」なのかわかりませんでしたが、
    彼女の声と歌唱力が「タダ者ではない」
    という気配を感じさせます。

    これ、売れるな、という感じです。

    R&B系の歌手で、
    純粋に日本の血だけで評価がある人って、
    misia以来久し振りなのではないでしょうか。
    このジャンルは基本がアメリカにあるので、
    どうしても帰国子女や血に外国が混じっている人に
    有利です。

    クリスタル・ケイさんや青山テルマさんや
    安室奈美江さんを想ってください。
    そういった意味でも、逸材。

    調べてみたら、「中学3年生の時に北海道テレビで
    マライア・キャリーの「恋人達のクリスマス」で
    出場して優勝。きっかけをつかむ」
    となっていました。
    逸材はどんなチャンスでも逃さないのですね。

    もうひとつ驚きなのは、
    シンガーソングライターだということ。

    「雪の光」は作曲家の山口さんとの共作なのですね。

    ディーバ系の人は歌で発散できるので、
    自分と対峙する作曲作詞には目が向かないものです。
    人なみ以上のルックスに生まれたら、
    異性の心理に興味がない人が多いのと同じです。
    声が出てしまう人は、作れないことが多いのです。

    彼女のこれまでの作品群を見てみるとsoul2soulとやっていたり
    川村さんと組んでみたり。
    椎名林檎さんのように全部自力でとはまだ、いかないようです。

    コードはmisia的といってもいいでしょう。
    好い意味で島野聡さんが作った日本のR&Bバラードの
    王道のコード進行です。
    見るべきところがあるとすれば、
    コーラスに向かう直前の
    ひっぱられるような進行がイカしています。

    2009年1月には、花王「アジエンス」新CMソングで
    デジタル・ダウンロード限定のアルバムからの
    リード・シングル「雪の光」発売。
    飛ぶ鳥を落とす勢いでしょう。

    いい曲ですから、
    興味ある人はぜひ聞いてみてください。