
この曲って、くるくるまわっているイメージ、
ないですか?
はじまったときは明快だけれど、
途中からどこが頭でどこが終わりかわからないような。
曖昧模糊とした感じ。
それが、この曲の魅力です。
でも、一体、どうやったらそんな、
あいまいな感じが出るのでしょうか。
それで、この曲を耳コピーしてみることにしました。
この曲は、Ebで書かれています。
最初のAセクションは
Eb→Cm→Ab→Bbの繰り返しです。
それを4回繰り返して、Bセクションに移ります。
これは8小節の繰り返しなので王道ですね。
Bセクションは転調します。
いきなりですね。
これは王道ではないです。
でも、転調は2000年からの、作曲のテクニックなので、
作曲を勉強しているこの「ボーカリストの知恵袋」の読者諸君は、
この転調の仕方を覚えておいてほしいものです。
転調先は、♭5つのGb。
耳で採ってみると、Abm→Db→Gbと展開して、
メロディアスなBセクションを作ります。
この転調に気付いた人、作曲の才能があります。
気付かなかった人、もうちょっと、転調について、
敏感にならなくてはね。
このBセクションの最後が問題です。
Bセクションが終わったあと、
再度Aセクションに戻りますが、
その戻り方にテクニックがあります。
コード的には最後はB→Db7といって、元のキー、
つまりEbのAセクションに戻っています。
実はGbのキーでB→Db7といけば、
ⅳ→Ⅴ→という流れなので、その先はⅠが必然。
コード的にいうと、Gbに戻るのが必然なのです。
ところがGIOVANCAはそうはせず、
元のキーのⅠに戻ります。
つまり、B→Db7→Ebというながれ。
キーをCにして流れを分かりやすくすれば、
F→G→Cという解決か、
F→G→Aという解決をいったりきたりするわけです。

元から、転調を含んでいる作品作りなのですね。
この曲のくるくる回っているような、
どこが最初でどこが終わりかわからないイメージには、
こうした音楽的な仕掛けがあったわけです。
おそるべきプロデューサー、
ベニー・シングスですね。
Posted by hajima @ 12:42 AM