• 17 Oct 2008 /  サウンド分析



    この曲って、くるくるまわっているイメージ、
    ないですか?
    はじまったときは明快だけれど、
    途中からどこが頭でどこが終わりかわからないような。
    曖昧模糊とした感じ。
    それが、この曲の魅力です。

    でも、一体、どうやったらそんな、
    あいまいな感じが出るのでしょうか。
    それで、この曲を耳コピーしてみることにしました。

    この曲は、Ebで書かれています。
    最初のAセクションは
    Eb→Cm→Ab→Bbの繰り返しです。
    それを4回繰り返して、Bセクションに移ります。
    これは8小節の繰り返しなので王道ですね。

    Bセクションは転調します。
    いきなりですね。
    これは王道ではないです。
    でも、転調は2000年からの、作曲のテクニックなので、
    作曲を勉強しているこの「ボーカリストの知恵袋」の読者諸君は、
    この転調の仕方を覚えておいてほしいものです。

    転調先は、♭5つのGb。

    耳で採ってみると、Abm→Db→Gbと展開して、
    メロディアスなBセクションを作ります。

    この転調に気付いた人、作曲の才能があります。

    気付かなかった人、もうちょっと、転調について、
    敏感にならなくてはね。

    このBセクションの最後が問題です。

    Bセクションが終わったあと、
    再度Aセクションに戻りますが、
    その戻り方にテクニックがあります。

    コード的には最後はB→Db7といって、元のキー、
    つまりEbのAセクションに戻っています。

    実はGbのキーでB→Db7といけば、
    ⅳ→Ⅴ→という流れなので、その先はⅠが必然。
    コード的にいうと、Gbに戻るのが必然なのです。

    ところがGIOVANCAはそうはせず、
    元のキーのⅠに戻ります。
    つまり、B→Db7→Ebというながれ。

    キーをCにして流れを分かりやすくすれば、
    F→G→Cという解決か、
    F→G→Aという解決をいったりきたりするわけです。





    元から、転調を含んでいる作品作りなのですね。
    この曲のくるくる回っているような、
    どこが最初でどこが終わりかわからないイメージには、
    こうした音楽的な仕掛けがあったわけです。
    おそるべきプロデューサー、
    ベニー・シングスですね。

    Posted by hajima @ 12:42 AM

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